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街をぽくぽく歩いてみれば

「長い道」(宮﨑かづゑ著)を読んだ

しばらく前、なにかのきっかけでこの本のことを知り、読んでみたいと思っていた。
昨日、図書館の「お勧め本」コーナーで見つけて、おもわず手に取った。

「長い道」(宮﨑かづゑ著 みずす書房)
http://www.msz.co.jp/book/author/16043.html

「著者は1928年(昭和3)年岡山生まれ。1938(昭和13)年、10歳のときに国立ハンセン病療養所長島愛生園に入園。以後、この地で暮らす」

幼いころの家族との日常の出来事や、療養所での暮しが語られていた。

その中にこんなエピソードがあった。

彼女は末期がんに冒された友人のために、毎日手作りのポタージュスープを病院に持って行った。
そのスープはテレビの料理番組で見た料理研究家・辰巳芳子さんのレシピを思い出しながら作ったもの。
宮﨑さんは友人の死後、友人の最期を綴った文章を本にまとめた。
人を介してその本を辰巳さん宛に届けたことをきっかけに二人の交流が始まった。2010年には辰巳さんが島を訪問し、二人は初めて出会った。

その二人の出会いの場面は、ドキュメンタリー映画 『天のしずく 辰巳芳子‘いのちのスープ`』(2012年11月劇場公開)で紹介された。

なにより、読後感がさわやかだった。
著者、宮﨑かづゑさんのお人柄が感じられた。

幸せというのは今のある環境ではなく、感じ取れる感性があるかどうかなのかな…。



by bono1504 | 2012-11-14 22:13 | メディアや読書から思う

釜山で3年半滞在後、帰国。釜山時代以降、街歩きが趣味になりました。
by bono1504
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