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街をぽくぽく歩いてみれば

『手話を生きる』斎藤道雄著 みすず書房

日本語教育関連のfacebookで
目からウロコ、一度読んでみて!というコメントを見て、手に取った。
『手話を生きる』斎藤道雄著 みすず書房_e0228240_21260560.jpg

少し前から、「ことば」のひとつとして「手話」が気になっていた。
手話は、助詞がないらしい。
だから、ろう者の人は、文を正しく書くのに苦労しているらしい…
その程度の情報しかないまま、読んだ。

最初の2ページぐらいで、さっそく衝撃を受けた。

東京のろう学校の生徒と先生のやりとり。
中途失聴の人の話をしたら、「病気で途中から耳が聞こえるようになることってある?」ってすごく不安そうに聞いてきて。
ないと思うよっていったら、みんなちっちゃい声で(手話で)「やった!」って(笑)。

(太字:本文P7より抜粋)

耳が聞こえるようになることが嫌なの?!
その子にとっては、聞こえない世界が普通で、「大変」なんじゃないんだ…。

そして、わたしが「手話」だと思っていたのは、
聴者が学びやすい、理解しやすい「日本語対応手話」だったこと。

また、その「日本語対応手話」が、
実はろう者には、理解しづらいものだということ。(衝撃)
ろう者が理解しやすい「日本手話」が長く避けられていたこと…。(さらに衝撃)

途中で、え?と小さく声をあげてしまったり、本を少し閉じてため息をついてしまったり…。
結局、一気に読み切ってしまった。

私のそばにいる、ろう者の人たちのこと。
なんにも知らなかったんだなと、改めて思った。





by bono1504 | 2017-07-24 21:31 | メディアや読書から思う

釜山で3年半滞在後、帰国。釜山時代以降、街歩きが趣味になりました。
by bono1504
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